◆プロフィール

東京大学大学院技術経営戦略学専攻(在学中)。株式会社neoAI CEO。

 

研究室に後押しをされ起業を決断

-改めて千葉さんの経歴をお聞きします。現役の大学院生として松尾研究室に在籍しながら、neoAI社のCEOとして活動されています。

 

駒場時代は組織の作り方、運営を学ぶ期間でした。1年生でビジネスコンテストKINGというビジネスコンテストの運営団体に入り、代表を務めました。そこでは組織の運営、作り方を学びました。並行して公孫会のOBの方に紹介していただいたAirCloset社でのインターンをしていました。その頃は純粋に勉強をしたい、力をつけたいという想いが強かったです。進学選択ではシステム創成学科に進みました。そのタイミングでエンジニアリングをしたいと思い立ち、2年生の後期に松尾研究室の講座を受講してプログラミングを学びました。その後サイバーエージェント社でもインターンをしてAIのことを学びました。

その後2022年8月にneoAIを創業しました。元々1年生の頃からうっすらと起業したいという考えはありましたが、最後の決め手となったのは松尾研究室と燈の野呂さん(燈株式会社CEO)に起業の後押しをしていただいたことです。起業後半年は案件もなかなか取れず、会社もなかなか成長しませんでした。転機となったのはChatGPTの公開です。明らかにこれにより新しい市場ができると感じ、生成AIに人生を賭ける気持ちで大学3年生の終わりに外部から資金調達をしました。その頃は生成AIの市場にほとんど競合もおらず、先行者優位が取れて段々会社が大きくなっていきました。実績を積み重ねていくうちに、今では様々な企業に実力を評価していただけるようになったと実感しています。

 

先輩方がして下さったように背中を見せていきたい

-東大公孫会には1年生のときに入会されています。会ではどのような活動をされていますか?

 

東大公孫会はKINGの1個上の先輩が入会していて、紹介を受けました。クローズドな環境で様々な交流が行われていることに興味を持ち、選考を受けて入会しました。大学1-2年生の時はOBOGの方々にアドバイスを頂く機会が多かったです。特に理事の南野さん、清久さんにはよくお世話になりました。最近では自分でも実績を積んできたので、おこがましいですが後輩にも背中を見せたいと思って活動しています。

公孫会は様々な分野でご活躍されている方々がいらっしゃるのが一番の魅力だと思います。起業家の中でも様々なドメインで起業されている方がいたり、法曹や政治の分野で成功されている方もいて、その人たちの生の声を聴けるというのはとても面白い環境です。学生は傑出性こそあれど、大人の方から見たらまだまだ実績がない人がほとんどです。その時期に自分たちが頑張っていった先の理想の姿としてそういった方々を見ることができるというのは意味があることだと思います。自分も選好の段階では実績はほとんどありませんでしたが、入会させていただいてから様々な先輩方や学生の方と関わることができました。今後も自分ができる形で貢献しながら公孫会に関わっていきたいと思っております。